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家の「数字」

家づくりを意識し始めると、さまざまな場面であらゆる「数字」に出くわします。

 

土地や建築にかかる費用はもちろん、ランニングコストや住宅の性能を数値化したものなど……

 

具体的なその「数字」は、平均点以上の暮らしやすさを保障するものに違いありません。

 

しかし、本当に「数字」だけで家を建ててしまってもよいのでしょうか?

今回は設計士目線でお話ししたいと思います。

 


 

「数字」にとらわれすぎる日本人 

 

日本人は世界的にみるとびっくりするほど「数字」を疑わないのだそうです。

例えば偏差値など、「数字」は優劣をはっきり表すものとして認識されています。

 

自分がたとえ腑に落ちなくても、「数字」は「正しい」、自分が間違っていると思い込んでしまいがちではありませんか?

 

家づくりの現場でも、建築に携わる側も「数字」を「理由」や「言い訳」にしやすく、建て主を「説得」しやすいので、ビジネス的にとても便利に使われがちです。

 

国際設計競技大会などに参加するとそれが顕著にわかります。

私たち日本人は一生懸命、「理論」立てて丁寧にプレゼンしようとする傾向が強いです。

外堀から埋めるというか、否定されてもいないのに否定された場合の言い訳をあらかじめ先に打っておくような

 

ひと言でいうとまわりくどいのです。

 

「日本人の案は優等生すぎて魅力がないのが多いのよね」と、他国の参加者がこんな感想を漏らすのを耳にしたことがあります。

  

逆に、欧米各国のプレゼンテーションは「情熱」にあふれたものです。

「理由」や「理屈」は優先順位が低いといいますか、エキサイティング!とかワンダフル!というフレーズがとにかく数多く飛び出します。

否定的意見なんて気にも留めず「この案にはそんなデメリットなんかよりも多くのメリットがあるんだ!!」という感じです。

 

何を優先させるのかという長所進展というか、逆に利にかなっているように私は感じました。

ある調査では、理論よりも情熱で造っているように見える欧米の建物の平均寿命は、アメリカで100年強、イギリスにいたっては140年を超えます。

一方、数字を重んじ、完璧と思われる理論で世界一勤勉に造っているはずの日本は30年にも満たず、世界最低レベルとは

これが、言い訳しようのない事実です。



 

 

自分にとっての「正解」を見つけるためには

 

家づくりを考えはじめると、誰しもが悩み迷うと思います。

そして悩んでいる方の多くは日本人特有の変なロジックにハマっている場合が多いです。

「いまいち腑に落ちないが専門家が良いって言うし、自分の考えが正しいと説明できる理論づけも無いし、間違ってたら嫌だし。うん、良いはずだ」という心理。

そして、家をつくる前に疲れ果ててしまう方も多くいらっしゃいます。

 

しかし、一度目の前の「数字」を疑ってみてください。

今見ている、あるいは自分を納得させようとしているその数字や情報は、本当に正解でしょうか?

学術的には正解だとしても、それは自分にとって正解でしょうか?

 

ネット上の情報にもテレビにも雑誌にも何にも捉われずに、純粋に素直に「住みたい家」を思い描いてみてください

 

家族や友達とどう過ごしたいか。

どんなライフスタイルで、毎日どんな風に暮らしたいか。

どんな家に住むのが夢だったのか。

この家で子どもがどんな風に成長していって欲しいのか。

この家が、子どもや自分たちにとってどんな環境であってほしいのか。

 

 

結局のところ、そんなことがすべてです。

 

「数字」はあくまでも机上の論理。仮定の平均値です。でも暮らしは「リアル」。

瞬間瞬間の積み重ねであり、感情であり、気持ちです。

家を造る上で、理論や数字は確かに重要です。建築は工学的に成り立たなければ実現しないものですから。

しかしそれは当たり前の大前提であり、家づくりはその大前提の先にあると考えています。

 

 

迷ったら何でもざっくばらんに私たちに聞いてください。

私たちは皆さんにとって、家づくりのパートナーなのですから。