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家の素材を選択する時の2つのポイント ~適合素材~

家の素材を選択する時のポイントは2つ。

「適材適所」と「人間の体に与える影響」 です。

 

 

【適材適所】

地方の工務店さんをあちこち回っていて特に印象に残る事があります。

地方の工務店の社長は元・大工の方がすごく多くて、昔ながらの大工さんなので”木を見れる”し、材料11本の曲がり具合や繊維の目なんかを吟味して使う方向や加工の仕方を変えたりと、現代の木造建築が失いかけている素晴らしい技術を持ってらっしゃるのですが、例えば壁の中に隠れてしまう柱なんかにも「美しさ」を求めたりしている事に私は疑問を持っていました。

 

例えば、壁の中に隠れる柱にとって1番大切な事は何か。

それは美しさとかうんぬんではなくて「強度」です。

それが見える柱であれば「強度+美しさ」

茶室などの飾り柱であれば「美しさ」

という事になります。

 

「適材適所」という事ですね。

その他にも、鉛直荷重に強い=柱に向いている材料や、たわみやせん断に強い=梁に向いている材料、堅く加工には向かない材料、柔らかく加工に向いている材料 、

木材以外にも、湿気に強い、火に強い、揺れに強い、風に強い、軽い、重い、、、など家一軒を構成する材料は多岐に渡ります。

できる限り一つ一つ丁寧に「適材」と「適所」を考えてあげれば、「無駄」がなくなり、結果「コスト」や「建物の強度」「建物の寿命」という皆さんの暮らしの安心や安全、金銭的負担の軽減として跳ね返ってきます。

 

 

 

【人間の体に与える影響】

上記はどちらかというと家を造る上での素材の使い方、造り手である私たちが気を付けるべき内容でした。

それに対し、次は家の「仕上げ」の話。皆さんが気にしなければならない内容です。

スーパーなどに並んでいる食品に生産地や生産者などが表示され、成分やその作物の造り方に気を配る世の中になって久しいですが、

食べ物以上に皆さんが毎日体の中に取り込んでいるものがあります。それは何か知っていますか?

 

空気です。

体重50kgの人が一日に吸う空気の量って、ご飯100杯分にもなるってご存知ですか?

 

空気は呼吸とともに体の中に取り込まれ、肺から血液内に入り全身をこの瞬間も巡っています。

例えば、食べ物の食あたりのようにダイレクトに影響が表れるわけではありませんが、常に体内に取り込んでいる空気が、私たちの身体に影響を与えないはずがないですよね。

36524時間。毎日毎日、少しづつ体内に蓄積していき、ついにそれが「被害」「病気」として目に見える形で表れてしまったのが、「シックハウス」と総称される一連の住宅内での健康被害です。

 

アスベストもそうですね。

今は使用禁止になったアスベストも、シックハウスを引き起こした様々な「新建材」と呼ばれる人工素材も、発見され、開発された当初は素晴らしい素材だとして称賛されました。

今では「時限爆弾」なんて呼ばれてしまっているアスベストが最初は何て呼ばれていたか知っていますか?「奇跡の鉱物」です。なんて身勝手な話なのだろう、、と思いますよね。

 

でも、これは起こるべくして起こったと私は思っています。

アスベストは、耐久性、耐熱性耐薬品性、電気絶縁性などの特性に非常に優れ、何より安価であったため「奇跡の鉱物」として重宝されました。

 

シックハウスの原因となった新建材たちは、大量生産性、低コスト、品質が一律で扱いやすい、加工が容易、腐らない、クレームが起こり辛い、といった特徴がもてはやされました。

 

どちらも素晴らしい長所を持っています。

でも、、、一つとして「住む人のため」の長所が無いんです。全て、売り手・作り手にとっての長所です。でもこれはほんの一例で、氷山の一角にすぎません。。

今でも不動産業界、建築業界、住宅業界には「自分たちの都合で勝手に前向きに捉える」考え方が、蔓延しているのも現実です。

 

 

ほんと、嫌気がさすほどに。。私はそれがどうしても許せないです。

少し感情的になってしまいましたが、毎日暮らしていく「家」を構成する「素材」と、その素材が造り出す「空気環境」が、私たちの身体にとってどれほど大事か。それをお伝えしたかったのです。

 

また別の回で触れますが、素材の「素材感」は私たちの精神面へも影響を与えます。

素材は、人間の心身両方にとって大切なんです。

そしてその心身にとって「良い影響」を与えてくれる素材が「適合素材」です。

ぜひ、「適合素材」という言葉を覚えておいて頂けたらと思います。

 

何かで見た情報、誰かから聞いた情報、当たり前だと思っている情報、だけに捉われず、家づくりをお考えの際は、私たち専門家にざっくばらんに相談して下さい。

検討されているその素材のメリットデメリットを、正しく公平な立場でお伝えします。

 

 

最後に、私たち人間にとって適合する素材は、人間と同じ素材に他なりません。

「生きた人間」=「生きた素材」=「自然素材」です。

次回は、その「自然素材」が人間に与える影響・効用と、メリットデメリットについてお伝えしたいと思います。